EXCEEDの同人ソフト開発日記という名の備忘録

趣味のゲームソフト開発人。プロなのかアマなのかは不明(不定)らしい。

任天堂のソフトはいつも予定通りに出てこないって言われるけど、
ソフト作りっていうのは、そういうもの。
ゲームソフトは、期限までにやれと言われて、徹夜したり死に物狂いでやったからといって、
期待通りのものにはならない。そういうふうにすると、
結局、チームは妥協しなければならなくなる。
妥協させられて、できたものは、粗くなってしまう。
ユーザーは目が肥えていますから、受け付けてもらえない

山内 薄

M-KAIさんの過去作品がフリー公開中

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Bay/8572/

うわーマジですか?



ここで、思い出話を1つ・・・・数年、いや、もっと昔のオリゲーフェスタ(当時はフェスタ68と呼ばれていた)に参加した時のこと・・・

遠くから、あるブースを覗くと、非常に完成度の高い X68000用の同人ゲームソフト(シューティングゲーム)がデモられていた。非常に興味がそそられ、急いでそのブースに近づいてみた。「おお!こ、これはすごい!」それでサークルの人に(実はこの人が M-KAIさん)すかさず「一本ください!」しかし、X68000のゲームにしては、どうも様子が変だ・・・よく見るとそれは MSX turboR で動いていた・・・つまり、X68000用のゲームソフトだと思っていたら、実は MSX2/turboR 用のゲームソフト「プレジャーハーツ」だったという訳・・・。

いや、ちょっとまて・・・これは MSX2/turboR で動いているとすると・・・「すごい」というレベルを超越している・・・それはお世辞でもなんでもなく、もはやプロの技術レベルを超越した作りになっていた。周囲で一緒に見ていた X68000用同人ソフト開発者たちの「ま、負けた・・・」の一言は今でも忘れない・・・(実話)

実は、この「プレジャーハーツ」は私のその後の開発哲学に多大な影響を与えることになった。私は最初はMSX2を使っていた。そしてアセンブラを覚え、自分のスキルを上げ、ある程度使いこなしていくと、次第に自分の要求にマシンが応えられなくなっていく。たとえば、「スプライトが足りない」とか「16色しか出せない」とか「背景の多重スクロールが出来ない」とか。それで、それらのハードスペックを満たした X68000 に乗り換えていく訳だが、プレジャーハーツを見た時、初めてこう思った。「自分の表現したいことが出来なかったのはMSX2のスペックのせいではなく、自分のスキル不足だったのではないか?」「自分は本当にMSX2を使いこなしていたのだろうか?使いこなせているつもりになっていただけではいか?」この頃から良い意味でも悪い意味でも、「限界まで性能を引き出す」「古くなった機種を容易に見捨てない」ことに執心するようになったと思う。



そんな「プレジャーハーツ」や、良い意味で常軌を逸している「完全攻略キョクゲン」も、現在、作者の M-KAI さんのサイトでフリー公開中です。ぜひ!!


# 1面のBGMは今でもたまに口ずさみます(実話)



・・・と、記念ついでに去年から約束していて実行できていなかったワンダーウィッチ用旧作を再公開します!(大変遅くなりまして、申し訳ありませんでした。)